学校と家庭を繋ぐ手段である“連絡帳”。子どもたちは教室で毎日、その日の宿題や手紙の枚数、明日の持ち物などを連絡帳に書いて家に持って帰ります。大阪の公立小学校の現役教師・松下隼司先生は、授業が始まる前の朝の時間に連絡帳の時間を設けていました。たくさんのメリットがあったものの、「連絡帳を書く時間を変えたら、みんながハッピーになった」といいます。
【写真】なつかしい!実際に児童が使っている連絡帳はこちら連絡帳を書いていた時間、覚えていますか?
小学校教師(教員22年目、2児の父親)の松下隼司と申します。
小学校のとき、連絡帳を書いていたことを覚えていますか? 私が勤める小学校では、子どもたちに①日付・曜日 ②学校で配られた手紙の枚数 ③学校の宿題の内容 ④翌日、学校に持って来る物 ⑤担任から保護者への連絡を書いてもらっています。
家に帰った子どもたちが、連絡帳を確認して宿題をしたり明日の用意をしたりするためです。保護者にも連絡帳を見てもらい、連絡事項などを確認してもらいます。
朝に連絡帳を書く7つのメリット
子どもたちが学校でいつ連絡帳を書くかは、クラス(担任の先生)によってさまざまです。 私は10年ほど前から、朝に連絡帳を書くように指導してきました。登校してきてランドセルを片づけたら、まず連絡帳を書くのです。そして、書いた連絡帳を担任である私の机に提出してもらっていました。その理由(メリット)は7つあります。
①連絡帳を書く時間を毎日同じ時間帯にすることで、連絡帳の書き忘れ(書かせ忘れ)を防げる
初任のころは、毎日、連絡帳を書く時間を固定していませんでした。そのため、連絡帳を書かせるのを忘れたまま子どもを下校させてしまうことがありました。子どもに「先生、連絡帳書いたっけ~?」と、「さようなら」の挨拶をしてから言われることも……。それが、朝に統一することで防げるようになりました。
②落ち着いて黒板に連絡帳の内容を書ける
連絡帳の内容は、黒板に大きく書いています。子どもたちに朝イチで連絡帳を書いてもらうために、担任である私は連絡帳の内容を前日の放課後に書きます。子どもがいる時間帯に書くよりも、落ち着いて黒板に書けます。連絡漏れも減りました。