新年度がスタートしてもうすぐ1か月。新年度の学期はじめは、子どもたちの持ち物がとても多いもの。新しい教科書、お道具箱、絵の具セット、習字セット……。大阪の公立小学校の現役教師・松下隼司先生は、子どもたちの荷物が1日に集中しないように計画を立てましたが、子どもたちに「先生、地獄や~」と言われてしまったといいます。子どもたちの負担を軽減するために先生が考えた工夫とは?
【写真】学校の先生の机の位置はどこ?「落とし物が減った」ビフォーアフター写真はこちら1学期はこんなに荷物がたくさん
大阪の公立小学校教師(教員23年目、2児の父)の松下隼司と申します。
1学期はじめは、1年の中でも特に子どもたちの持ち物が多いです。具体的には、次の物を家から学校に持ってきます。
・始業式の日に配った各教科の教科書
・給食のエプロン
・お道具箱
・体操服
・絵の具セット
・習字セット
・リコーダー
・とびなわ など
コロナ禍に導入されたパソコンやタブレットの1人1台端末を、毎日家に持ち帰って、学校に持ってくる場合は、子どもたちの荷物はさらに増えます。
始業式の日には各教科の教科書を子どもたちに配ります。学級担任としては、学校で教科書に名前を書いてもらい、学校で預かりたいのが本音です。そのほうが、子どもたちの荷物が減りますし、教科書を持ってくるのを忘れる子どもも減ります。
でも、私の勤める学校では始業式の日に配った新しい教科書は1度、その日のうちに家に持ち帰るきまりがあるのです……。(そのあと学校に持ってきてもらった国語と算数の教科書以外の教科書は、教室保管するようにしています)
負担を減らそうと努力したが子どもたちは「地獄や~」
子どもたちの荷物の負担が大きくならないように、学級担任として次のような持ち物の計画を立てました。
次のページへ配慮をしたのに…なぜ?
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