2021年から毎年実施されてきた【朝日ホラーコミック大賞】が、このたび大人のタブー恋愛をテーマとする新レーベルの立ち上げに伴い、【朝日コミック大賞】としてリニューアル。今回は「日常×ファンタジー部門」(コミック)の選考の様子をお伝えする。
の3部門。また、それぞれのジャンルで小説形式の原作大賞も用意された。

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選考にあたったのは漫画家の伊藤潤二さん(選考委員長)、漫画家の波津彬子さん(選考委員)、「ほんとにあった怖い話」シリーズ(フジテレビ)監修の後藤博幸さん(選考委員)、東宝株式会社映像本部 開発チームリーダーの馮年さん(選考委員)の4名に加え、朝日新聞出版コミック編集部の畑中雄介編集長が選考委員として加わった。
日常×ファンタジー部門のコミック応募数は58作品。応募作はすべて、事前にコミック編集部員が「〇、×、△」で一次選考をした。絞り込まれた数作を対象にコミック編集部員が司会を務める選考会が開かれ、意見を交わしながら選考は進んでいった。
結果、決まった受賞作品は次の通りだ。
応募作品全体から漂ってきたのは「同人誌」っぽさ
後藤:ホラー・サスペンス部門、原作部門に比べて悩ましかったのは、この日常×ファンタジー部門でした。作品を読めば読むほど、わからなくなっていって。戸惑いましたね。
波津:応募条件として過去の作品でもOK、とはしていましたが、それにしても全体に同人誌っぽい作品が多かった気がしますね。厳しい言い方をすれば「自己満足」的というか。結末がふわっとしていても許される、甘い描き方。描きたい絵を描いているだけ。
畑中:同人誌からの流用だろうなっていうのはわかりますよね。実際そう書き添えて提出された作品もありましたし。