ペットはもはや大事な家族。読者とペットの愛おしい日常のひとコマをお届けします。今回の主役は、犬のアイちゃんです。

【写真】2万匹に1匹の貴重な猫の「やんのかステップ」風ショット

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 11年前、喧嘩(けんか)友達だった父を亡くした母。父とはささいなことでしょっちゅう喧嘩していたくせに、母は父を見送ってから元気がなくなりました。

 家族が心配して新しい相棒に選んだのが、チワワの女の子アイちゃん。お散歩の負担が少ないことと、きょとんと首をかしげる姿にひかれて迎えました。

 私たち夫婦と息子夫婦、母、アイちゃん。5人と1匹の生活が始まりました。

 アイちゃんは母以外の家族には従順で人懐っこいのですが、母に対しては亡くなった父のようで、まさに寄ると触ると喧嘩。まるで以前の父母そっくりです。

 アイちゃんと一緒のベッドで寝ていても「アイちゃん、邪魔! あっちに行って!」と怒鳴る母。「ウーッッッ」とうなり、牙をむくアイちゃん。

 とてもペットと飼い主の関係にはみえません。そのたびに私や私の息子夫婦が仲裁に入るのです。

 また、頑固なアイちゃんは母のベッドには戻らず、隣のクローゼットの不要な衣類を入れた袋に入り込み、何日も家出をしたこともあります。

 まるで父が生きている時のように生き生き(?)喧嘩をする母とアイちゃん。本当に良い相棒になってくれました。

 そんな母も3年前に亡くなりました。

 喧嘩友達を亡くしたアイちゃんは、父を亡くした時の母同様に寂しいのか、相変わらずクローゼットの袋の中で過ごしています。

 アイちゃん、ただ今11歳。母に近い年齢になったからか、喧嘩相手がいなくなったせいか、随分穏やかになりました。

 母の元に行くその時まで、ゆっくり平穏な日々を過ごしてほしいと心から願っています。(愛知県春日井市/65歳/主婦)

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週刊朝日  2023年4月21日号