秋篠宮家の長男、悠仁さまは、9月6日に18歳の誕生日を迎え、成年に仲間入りされた。今回の園遊会には出席されなかったが、今後、ご出席される場合、このご身位からすると、「秋篠宮さま紀子さまの間か、秋篠宮ご夫妻の隣か、いずれにしても愛子さまの前になります」と河西氏は付け加える。

 ただ、ご身位は理解しても、園遊会という懇談の場で、天皇皇后両陛下、秋篠宮ご夫妻、悠仁さま、愛子さま、佳子さま……とバラバラになるよりも、ご一家がそろわれたほうが会話も弾むのでは? とも思ってしまう。

秋の園遊会に臨む天皇、皇后両陛下の長女愛子さま=2024年10月30日午後1時50分、東京・元赤坂 代表撮影

期待したい愛子さまのサポート

「ご身位自体は揺るぎのないもの」と前置きをしたあとで、河西氏は「必ずしもこの順番で並ぶということもないのでは」と話す。天皇陛下と皇后雅子さまと、その娘の愛子さまが並ぶメリットを、河西氏はこう説明する。

「愛子さまの母である雅子さまはお元気に園遊会に出席されていますが、体調は快復途上ではあるので、“母のサポート”という役割のもとでそばにいるのはいいのではないかと思います。そういう点からは、必ずしもご身位という規定に厳密に沿わなければならないというのはないのでは」

 ご家族が並ぶことにより、懇談の場が和むことも期待される。

 春の園遊会では招待者のひとり、現代芸術家の横尾忠則さんと雅子さまの「談義」が話題になった。続いた愛子さまも横尾さんと猫のお話しをされている。天皇陛下、雅子さま、そして愛子さまと横尾さんご夫妻の5人であったら、さらに猫談義に花が咲き、懇談の場も和んだのではないだろうか。

 だが、ご家族単位での並びが実際に実現するかというと、「難しいのでは」と河西氏は話す。

「天皇陛下が“やりましょう”といえばご家族単位での並びになるでしょうが、そのような並び順にしてしまうと、皇嗣で弟の秋篠宮さまより、娘の愛子さまが上に見えてしまうことに気を遣われると思います。宮内庁も前例主義を採るのであえて変更はしないのではないでしょうか」

 今回の秋の園遊会でも、天皇、皇后両陛下、そして愛子さまのお人柄がにじみ出る、終始笑顔に包まれた会話を楽しませてもらった。ご家族ではどんなやりとりをされているのか、園遊会のたびにそんなことにも思いを馳せてしまうのだ。(AERAdot.編集部・太田裕子)

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