天皇、皇后両陛下が主催する秋の園遊会が30日、赤坂御苑(東京・元赤坂)で開かれた。4月に春の園遊会でデビューした両陛下の長女愛子さまにとって、今回は2回目。気になるのが、皇族の方たちの「並び順」だ。象徴天皇制に詳しい名古屋大学准教授の河西秀哉氏に話を聞いた。
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園遊会当日のお昼前には、前日まで降り続いた冷たい雨がやみ、心地よい秋の日差しが降り注ぐ中開催された。
園遊会は天皇、皇后両陛下が主催し、各界の功労者たちと懇談する行事で、今回はやり投の北口榛花選手や柔道の阿部一二三選手など、パリオリンピック、パラリンピックの金メダリストのほか、建築家の隈研吾さんや、歌手で俳優の杉良太郎さんなど、約1400人が出席。
前日の雨に濡れた木々の緑がまぶしい赤坂御苑の小高い丘、三笠山に天皇、皇后両陛下がお立ちになり、続いて秋篠宮さま、紀子さま、そして、艶やかな桜色の振袖姿の愛子さま、その隣には佳子さまが並ばれた。
愛子さまが初めて園遊会に出席されたのは、今年4月23日に行われた春の園遊会。3月に学習院大学を卒業されたばかりの園遊会デビューは注目を集めた。
愛子さまが出席するようになって、立ち位置にも注目が集まった。愛子さまは、紀子さまの次、佳子さまの前に並ばれるが、象徴天皇制に詳しい名古屋大学准教授の河西秀哉氏は「このような順番になっています」と話す。
悠仁さま出席なら愛子さまより前
「天皇陛下と皇后雅子さまの後に、皇位継承順位1位で皇嗣の秋篠宮さまと皇嗣妃の紀子さま、天皇家の内親王である愛子さま、そして皇嗣家の内親王である佳子さまという順番です。これは皇室典範にある“身位(しんい)”通りの並び順です。
ご身位とは、日本の皇族の皇室内部での身分及び地位の差異を示す区分のこと。現代日本の皇室、皇族の身位は、天皇陛下、皇后、太皇太后、皇太后、親王、親王妃、内親王、王、王妃、女王の順です」