また、従来は入社後にまず法人営業として全国の支店でキャリアをスタートして、3年程度で異動する流れが主だったが、「マーケットの分野で働きたい」など事前にどの分野で働きたいかを選択できる「キャリア特定型」の採用コースを拡充し、グループ5社で導入。自分の専門性や興味を生かしたいと考えている学生の心をつかんだ。

 その結果、社員の異動に対する会社の心構えも変わったと話すのは、採用チームの大口一仁次長だ。

「以前は入社から3年程度たって異動する時は、適性を上司が判断して異動先を決めることが多く、本人の希望はそこまで反映されませんでしたが、今は人事異動の前だけでなく、着任当初から定期的に、一人一人の希望を面談で丁寧に聞いて、できるだけそれが叶うようにしています」

 その姿勢は、若手だけではなく、ベテラン社員に対しても同じだ。前出の白川さんが言う。

「私も上司からキャリアをどうするか丁寧に聞かれます。自分のキャリアを考えていくことが求められますが、それだけ自分で自分の人生を選んでいるという満足感が得られる実感があります」

(編集部・井上有紀子)

※AERA2024年10月21日号10~15ページ「人気110社×大学の就職力」では、主要大学の人気企業就職者数を表にしています。当初51大学を予定していましたが、編集部が調整する際にミスがあり、誌面には49大学の掲載となりました。表紙には「51大学」とありますが、表紙の締め切りに間に合いませんでした。AERA dot.には、掲載できなかった龍谷大と西南学院大を加えた51大学の表を掲載しています。

AERA 2024年10月21日号より抜粋

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