AERA 2024年3月4日号

 最終曲の「Night Parade」はライブ会場がパレードのように盛り上がっている画を想像して作りました。曲順はライブの流れをイメージしています。

 アップテンポな「Just You and Me」の歌詞には「格好悪くたっていい 不完全だから美しい」という歌詞がありますが、僕の人生観をそのまま書きました。ファンの皆さんに伝えたいことと自分にも言い聞かせたいことは共通していることが多い。挑戦することを恐れるよりも、挑戦する人生を選んでほしい。自分自身に対しても「そうあり続けるように」という思いを込めて書きました。

 音楽は作品。自分の音楽を届ける喜びは俳優として携わった作品を世に届ける喜びに通じます。僕が死んだ後も作品は残ります。ソロを始めたことで、時間の許す限り作品を作り続けていきたいという思いが増しました。この先もいろいろな壁にぶつかると思いますが、その時々の自分の瞬間そのものを歌詞や音に乗せて届けていきたいです。

アリーナのステージへ

――ソロ活動をスタートさせてから約2年半。モチベーションは増しているという。

岩田:日頃から僕のことを見てくださっている方たちには、その都度新しい一面をお見せできていると思っています。僕の音楽を聴くことで、気分転換になったり、何かのエネルギーに繋がったりしていたら嬉しいですし、それがまた僕のモチベーションに繋がっています。グループでは何度もアリーナのステージに立っていますが、僕だけを見に来てくれる方々のペンライトの数を見たら感動してしまうと思います。

 ですが、まだまだ僕は三代目(J SOUL BROTHERS)のイメージと俳優のイメージが強い。もちろんソロは始めてからまだ2年半ほどなので、キャリアの長さの差はあります。今回のアルバムとアリーナツアーを機に、ひとりのアーティストとしての一面を知っていただける機会を増やしたい。

(構成/ライター・小松香里)

AERA 2024年3月4日号より抜粋