「頂き女子りりちゃん」こと渡辺真衣被告。画像はYouTubeチャンネルより
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マッチングアプリなどで知り合った男性3人から計約1億5000万円をだまし取ったとして、1審で懲役9年の判決を受けた「頂き女子りりちゃん」こと渡辺真衣被告(26)。7日に名古屋高裁で開かれた控訴審の初公判で、弁護側は改めて量刑不当を主張しているが、被害者の男性の一人はAERA dot. の取材に「減刑を望むならお金を返してからが筋」などと話す一方、「今でも誹謗中傷が続いてつらい」と現在の胸中を明かした。

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「ホストクラブが居場所と感じた。罪を犯したのはホストクラブに通ったせい」

 この日の公判で渡辺被告はそう述べ、

「ホストクラブ以外に居場所があるとわかり、今後は詐欺をする理由もない」

 と続けた。

「獄中日記」を書籍化に

 検察側に、被害者に対する直接の謝罪はしたかどうかを聞かれると、渡辺被告は「していない」と答えた。

 公判では、約3800万円をだまし取られた男性が、これまで渡辺被告に2回手紙を出していたことが明らかになった。渡辺被告は「怒りをただただ連ねた内容だった」と話し、手紙の返事は「していない」と述べた。

 一方、渡辺被告は逮捕後、「獄中日記」と称した手紙を外部の女性に100通以上送っている。その内容は「りりちゃんはごくちゅうです」と題したXアカウントに投稿されている。いずれそれらをまとめて書籍化し、被害弁償にあてるといった内容も書かれている。

 検察側は「SNSで公開されている手紙の中にも謝罪の言葉はなかった」と指摘し、「なぜ謝罪がないのか」と質問した。渡辺被告は「お金を返していない私の謝罪の文章になにも意味はない」「謝るより、お金を返すことが重要と考えたから」などと答えた。

 手紙を出した50代の男性は取材に、

「これまで謝罪もない。お金を返すことはもちろんだが、先に謝罪の言葉を述べるのが先ではないでしょうか。あきれて言葉もでません」

 と話した。

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被害を受けた男性も悪い?