独自に県職員へのアンケートを行った丸尾牧県議

百条委員会の資料としても提出

 丸尾県議のアンケート調査で見えてきた具体事例の数々。その事実関係を県広報課に尋ねると「百条委員会の資料としても提出されており、現段階で県としてのコメントは差し控えたい」と回答した。

 丸尾県議はアンケートから得た回答を検証する作業を独自に進めているが、斎藤知事が既に認めた事案もある。今年3月に兵庫県尼崎市で行われた兵庫ユニバーサルマラソンでのことだ。

「知事の意を受けた秘書課の強い要求により、一般人用の授乳室をクローズドにして、知事専用の個室に一時的に切り替えざるを得なかった。実際、授乳室を利用したいママさんが、クローズドな状況で困っていた。イベント時、いかなる場所でも個室の確保を強く強要する姿勢及び一般県民にもご迷惑をおかけしている事態は許されない」(丸尾県議のアンケート結果より)

7月16日の会見で続投の意向

 このことについて問われた斎藤知事は5月22日の会見で「施設のスペースを一時使用したことは事実です」とした上で、こう答えている。

「着替える部屋が用意されることは伺っていましたが、その部屋が授乳室であることは、私は正直認識していなくて、到着もかなりぎりぎりになって、バタバタと着替えて、外に行ったので、今回の取材等の指摘の中でそこが授乳室だったことを初めて認識したのが正直なところです」

 県職員労働組合が知事の辞職を求める申し入れをし、右腕である片山安孝副知事は辞職届を提出。今月14日には、前回知事選で斎藤知事を推薦した自民党の末松信介県連会長から「正しい決断を」と事実上、辞職を求められた。

 四面楚歌状態の斎藤知事。それでも、3連休明けの16日の会見では、改めて続投の意向を示した。ある兵庫県議は呆れ顔で、こうこぼした。

「メンタルが強いとしか言いようがない」

(ライター 澤田晃宏)

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