パワハラはじめ数々の疑惑で百条委員会(調査特別委員会)まで設置されてしまった斎藤元彦・兵庫県知事。その傍若無人な振る舞いは、県民が集う夏の風物詩の現場でも繰り広げられていた。
6月22,23日に開催された、姫路ゆかたまつり。
300年近い歴史があり、浴衣姿の人たちが毎年10万人以上訪れる伝統的な地元の祭りだ。しかし、この会場に、今年は斎藤元彦知事の姿がなかった。
「これが影響しているんですかね」
竹内英明県議が記者に差し出したのは、斎藤知事が昨年のゆかたまつり(6月24日)に参加した時の写真。白地に縦じま模様の浴衣姿で挨拶している様子が写っている。この写真が斎藤知事の新たな疑惑を呼んでいる。
斎藤知事も自らの浴衣姿の写真をX(旧ツイッター)に投稿している。
〈夏の始まりを告げる『姫路ゆかたまつり』が4年ぶりに開催。“播州織”のゆかたでパレード参加。お子様づれのご家族や学生さん達など、たくさんの人で賑わってました。夏が近づいてきていますね〉
文面ではご機嫌の様子だ。しかし、この時の実際の斎藤知事はそうではなかったという。
竹内氏が得た情報によると、当日の様子はこうなる。
「こんな場所で着替えるのか」
会場入りした斎藤知事は、着替えのため地元の公民館に案内された。すでに数人が地元婦人会のボランティアの手を借り、浴衣の着付けをしていた。斎藤知事はこう言った。
「みんなと(一緒に)着替えるのは嫌だ」
「ちゃんとしたプロの着付けの人はいないのか」
激怒ぶりにあわてた事務方が地元の和装店に連絡、その和装店で一人だけ着付けをしてもらったという。
ゆかたまつり当日の斎藤知事については、同様の情報が他にもある。姫路市関係者によると、知事はやはり着替えの場所にこだわっていたという。
「こんな場所で着替えるのか」
姫路市長をはじめ、参加者の大半はこの場所で浴衣に着替えた。
「浴衣なので着物ほど手間がかかるものではないし、文句を言ったのは斎藤知事だけです」