AERA 2024年6月24日号より

 広告業界で働く女性(33)は「仕事と家庭を分けて考える時点で他人事になっていると思う」と説く。仕事もプライベートも自分の人生の一部であり、そもそも線引きするのはおかしいという考え方だ。

 コンサルティング会社で働く女性(34)はフルフレックス・フルリモートが可能で「仕事とプライベートの両立がしやすい職場環境」としながらも、今後は「より育児をしながらも働きやすい環境を構築するために会社の制度を確立したい」と意気込む。製造業で働く女性(39)は「今後のキャリアの見込みや職場、ワーク・ライフ・バランスを含めて個人的には満足している」とし、「後輩の良きロールモデルとなりたい」とフルキャリ派の一層の充実を図る意向だ。

 価値観が多様化、細分化する女性たち。さらに時短勤務、在宅ワークなど働き方の幅も広がっている。シンクタンク「SOMPOインスティチュート・プラス」の大島由佳主任研究員は、上司にはきめ細かなコミュニケーションスキルが必須と指摘する。

「上司は自身の経験や価値観にとらわれず、一人ひとりの部下に対して『分かりたい』『支えたい』という気持ちをもって、事情や仕事・キャリアに対するスタンスをその変化も含めて継続的に把握するコミュニケーションスキルが必要です」

(編集部・渡辺豪)

AERA 2024年6月24日号より抜粋

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