一方、少数ですが、電話対応を前向きに捉えるコメントもありました。

「最初の2カ月くらいは電話対応が嫌でしたが、段々と『こういう取引先があるのか』とか会社の内外のことがわかってきました。良い対応をしてお客様から褒められて、成長を実感することができました。社会人の第一歩として、とても良い経験をさせてもらえたと思っています」(20代女性)

上司・先輩のテルハラ認識は希薄

 つづいて、新人・若手に対して電話対応を依頼することが多い30代以上のコメント。少数ですが、自分自身のテルハラ行為を反省する弁がありました。

「直接の部下ではない新人に電話対応を依頼したとき、『やっぱり僕がやるんですか』と不満げに言われました。言われてみれば、別に他の人でも良かった状況でした。何の気なく電話対応をお願いして、不快な思いをさせていることが結構ありますね。依頼する理由を伝えてあげることは大切だと思います」(30代男性)

 しかし、この世代の回答者の大半は、テルハラを訴える新人・若手やテルハラという言葉自体に強く反発していました。

「誰かが電話対応をしなくてはいけないわけで、となれば重要な仕事をしている管理職や中堅層よりも、まだ補助的な仕事しかしていない新人・若手がやることになるでしょ。当たり前のことを理解しようとせず、『不快だ』と自分の感情をぶちまけるって、ちょっとおかしくないですか」(30代男性)

「そんなことまでハラスメントなんですか。いわゆる『ハラハラ』ですね。会社の仕事なんて、半分以上は不快に感じること。不快なことがあるたびに『ハラスメントだ!』とか騒ぎ立てる人って、働くのが苦痛でしょうね。まともな会社生活を送れるのか、将来を心配しちゃいます」(40代女性)

 ここでの「ハラハラ」とは、ハラスメント・ハラスメントの略で、正当な業務命令などでもハラスメントだと騒ぎ立てる行為です。たしかに、何でもかんでもハラスメントになってしまうという風潮はありそうです。

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