無人島に行くもエピソードゼロ
奇人的な行動が目立つ一方、好きなことを仕事に繋げて生き生きとしている姿は視聴者にとって魅力的かもしれない。加えて芸人としての腕も確かなようだ。「エピソードが面白くて、しかも嫌みがない」と評するのは、民放バラエティ制作スタッフだ。
「以前トーク番組にコンビで出演した際、小峠が西村のおかしいところについて話していたのですが、沖縄の無人島に3日間1人でキャンプに行き、エピソードゼロで帰ってきたそうです。西村曰く『何も起きなかった』とか。さらに、小峠だけ活躍していた時期についてMCが西村に『どんな気持ちで観てたの?』と質問すると、『コイツ面白えなぁと思ってました』と返し、笑いを誘っていました。別のバラエティ番組では小峠が西村の独特ぶりを告白。何でも、営業の仕事で岐阜県の飛騨に行った際、イベンターが飛騨牛を食べさせたいとレストランを用意するも、西村だけ豚丼頼んだそうです。西村の場合、風変わりな一面から、出始めの頃はただのヤバい人と思っていた視聴者も多かったと思います。しかし、露出が増えるにつれ、裏表のない人柄や計算ではない面白さを感じ、次第に愛されるようになったのではないでしょうか」
お笑い評論家のラリー遠田氏は、西村についてこう分析する。
「何を考えているのか分からない“サイコキャラ”と言われていますが、びっくりするようなエピソードをたくさん持っています。例えば独身時代は家を片付けるのが面倒くさく、部屋はゴミ屋敷のようだったそうで、小峠さんが西村さんの家に行くとき、汚すぎて足を汚したくないので靴を履いたまま室内に入っていたほど。来客があったときも、ゴミを片付けるのが面倒なので、ゴミの山にブルーシートをかぶせていたと。訪問者からは『殺人現場みたい』と言われていたそうです。そんな変な性格だからこそ、予測のつかない行動をしてくれるのが面白いのです。過酷なロケのときにもあまり弱音を吐かず、いつもマイペースで悠々自適に人生を楽しんでいる姿が好感を持たれているのでは」
独自の路線で面白さ発揮している西村。コンビ二人ともキャラが立ち始め、さらなる活躍が期待できそうだ。(丸山ひろし)