今日の取材でも、5年前と同じように歌った、と話してくれた城田優さん。ぶれない(写真映像部・上田泰世/hair & make up Emiy(エミー) styling 山中有希奈 costume MSGM)

 5年前のインタビューで、「日常の会話の延長にあるようなミュージカルをつくりたい」と語っていた。抑揚が少ないという特性があるから、日本語のミュージカルは、歌い出すと唐突感が出てしまいがちだ。だから、構えてしまう人もいるかもしれない。そう言って、英語、スペイン語、日本語で歌を歌い、比較してみせた。とても楽しそうだった。

 そんな話を振ると、城田は「取材日である今日も、取材陣の皆さんに同じように歌ったんですよ」と即答した。ブレないけれど、軽やかだ。

日本発の作品をつくること

 この春、新たに手がけるのは、歌とダンスのオリジナル・エンターテインメントショー「TOKYO〜the city of music and love〜」だ。

 東京公演(5月14〜19日、東急シアターオーブ)を経て、シンガポール公演(6月22日)を行う。「世界に向けたショーを日本から発信する」がコンセプトの一つであり、“日本発の作品をつくること”は長く城田が意識してきた視点だ。

 音楽は、既存の曲を使用する。既存の楽曲を使いミュージカルやショーをつくり上げるのは、近年、米国を中心に広まりつつあるスタイルの一つだという。観客の属性が多様になることで、作品づくりそのものも変わっていくのか。

「渋谷のシアターオーブで上演する作品だから、日本公演では9割近い観客が日本人になるだろう」と想定したという。

「初めてかも」を楽しんでもらいたい

「日本発のもの、日本の良さみたいなものを海外の方々に届けたいという気持ちがあります。同時に、海外作品が日本で上演されるときの『スケールが違う!』と心底驚かされる感じ、強いインパクトやダイナミックさを感じられる作品をつくりたいという気持ちもありますね。日本国内でしかミュージカルやショーを観たことのない方にも『こんなに大規模なショーは初めてかもしれない』という感覚を楽しんでもらいたいんです」

「足のサイズ、いくつですか」と声をかけるフォトグラファーにも気さくに対応。「基本、オンラインで買っています」。自然体だ。日本発のミュージカルをつくりたいという(写真映像部・上田泰世/hair & make up Emiy(エミー) styling 山中有希奈 costume MSGM)
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城田優に何ができたか?と聞かれたら