収穫したブロッコリー(写真:安井ファーム提供)

 19日放送の「マツコの知らない世界」(TBS・午後8時57分)では「栄養の塊!ブロッコリー極上茹で時間&調理術」と題して、いま注目の野菜・ブロッコリーを取り上げる。そんなブロッコリーにまつわる過去の記事を振り返る。(「AERA dot.」2024年2月29日配信の記事を再編集したものです。本文中の年齢等は配信当時)

【写真】ブロッコリー農家オススメの「茎」の食べ方はこちら

*  *  *

 2026年度からブロッコリーの「格」が上がることになった。農林水産省が、国民生活において重要だと認める「指定野菜」にブロッコリーを追加するのだ。“筋トレ民”からも愛されるブロッコリーは年々出荷量が増えているが、難点は調理にかかる手間。家庭ではブロッコリーをさばくことが敬遠されつつあり、大きな課題に直面しているという。ブロッコリー市場の最前線に迫った。

 農水省によると、ブロッコリーの2022年の出荷量は15万7100トン。20年前の約2倍、10年前の約1.3倍と、着々と増え続けている。その背景には、健康志向の高まりによってビタミンやミネラルなど栄養豊富なブロッコリーに注目が集まっていることや、昨今熱を帯びている筋トレブームの影響があるとされる。

 ブロッコリーは野菜の中でもタンパク質を多く含むだけでなく、タンパク質を代謝して筋肉の合成を助けるビタミンB6が豊富で、“筋トレ民”にとっては心強い味方だ。実際、「ボディメイクを頑張るあなたに!」と銘打った、鶏むね肉とブロッコリー専門の飲食ブランドまで登場している。

「ブロッコリーの需要は、年々右肩上がりです」

 こう話すのは、石川県産ブロッコリーの3分の1を生産する農家「安井ファーム」(白山市)の広報担当・土田龍之介さん(35)だ。

著者プロフィールを見る
大谷百合絵

大谷百合絵

1995年、東京都生まれ。国際基督教大学教養学部卒業。朝日新聞水戸総局で記者のキャリアをスタートした後、「週刊朝日」や「AERA dot.」編集部へ。“雑食系”記者として、身のまわりの「なぜ?」を追いかける。AERA dot.ポッドキャストのMC担当。

大谷百合絵の記事一覧はこちら
次のページ
「冷凍加工用」は単価が安い