2月に発売された新刊『転んで起きて ――毒親 夫婦 お金 仕事 夢 の答え』(徳間書店)では、ゆかさんといわゆる“毒親”との関係性が、赤裸々につづられている。

【写真】ひろゆきの妻が明かす、まるで合わない二人が共存できた理由

 現在進行形で親子関係に悩む人にも伝えたい、ゆかさん流の人生サバイブ術とは? 

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他人は変えられない

――「親子だから」と仕方なく、相手の嫌な部分を受け入れてしまうことってありますよね。関係を割り切る方法はあるのでしょうか。

ゆ:究極的に言うと、他人って変えられないじゃないですか。

 それに、相手に「そういうところが嫌だ」と伝えたとして、「そうだったんだ」と受け入れてもらっておしまい、なら理想だと思うんですけど、実際にはそうはならない場合が多いですよね。

「私はこれがつらかった」と言うと、「私だってこれがつらかった」「私のつらさの方が強い」とか言い合いになって、もっと溝が深まってしまうことも多い。

 私の場合は、両親がもう亡くなっているので、引いた目で見ることができているんですが、結局生きている限り関係は続くし、新たな問題もどんどん生まれてくる。人が生きてくってそういうことだから、問題が全くない状態って、なかなか難しいですよね。

――作中の「胸に穴があいたまま生きることにした」というフレーズが印象的でした。

ゆ:「親から受け入れられなかった」という事実は、結局、親しか埋められないし、親ですら埋めてくれるかわからない穴だと思います。それを例えば親じゃないひろゆきくんに埋めてもらうのは、そもそも無理な話です。

 ただ、誰かにあけられた穴を、その誰かが修復してくれなくても、他の新しい関係性を築いたり、自分が成長して新しい考えができるようになったりはできる。

 あいてしまった穴のことをいつまでも考えているよりは、自分で新しい種をまいて、そちらを大事にしながら生きていきたいなと思っています。

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無理に仲良くしなくていい