3月1日、4万円まであと10円に迫る場面も

日経平均株価は史上最高値の更新を続け、3月1日は4万円まであと10円に迫る場面もあった。相場の動きを主導するのは半導体関連など一部の銘柄に限られ、これから投資の対象が広がっていくとの指摘がある。そこで株式の専門家に、今後買われそうな「出遅れ銘柄」のうち、配当利回りや成長性などの面から注目の株を挙げてもらった。

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 東京株式市場では3月1日、日経平均株価は前の日の終値に比べて744円63銭値上がりし、3万9910円82銭でひけた。2月22日の終値で3万9098円をつけた後も高値の更新を続け、節目である4万円台目前の水準にある。

 ケイ・アセット代表で、マーケットアナリストの平野憲一さんは、史上最高値の更新は「新しい相場の始まり」だと捉えているという。

「株価収益率(PER)は16倍に乗りましたし、株価純資産倍率(PBR)など指標の面からみると、すでに割安とは言えない水準に達しています。2023年末から史上最高値をつけるまで2カ月余りで5600円超もの急上昇をしたこともあり、一服する場面もあるでしょう。ただし、日本はこれからデフレを脱却していかなければなりません。その先にはインフレがある。ですから、日経平均株価はまだ道半ばの状況にあると考えています」

 平野さんは今年初めに日経平均株価の今年の高値が4万2千円をつけると予想した。その考えは今も変わっていないという。さらに一定の条件をクリアすれば、この先、株価がもっと上昇してもおかしくはないとにらむ。

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池田正史

池田正史

主に身のまわりのお金の問題について取材しています。普段暮らしていてつい見過ごしがちな問題を見つけられるように勉強中です。その地方特有の経済や産業にも関心があります。1975年、茨城県生まれ。慶応大学卒。信託銀行退職後、環境や途上国支援の業界紙、週刊エコノミスト編集部、月刊ニュースがわかる編集室、週刊朝日編集部などを経て現職。

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一部の半導体関連株に買い