仕事柄、いろんな場所に出かけると、
「よくもまあ、こんなにイライラしている人がいるもんだ」
という人に出会う。
空港のカウンターで、「何、トロトロやってんだよ」とキレている人。
手荷物検査上で鳴らされて、「さっさとやれよ」と、怒っている人。
エレベーターで、自分だけ乗ったら、まだ人がいるのに「閉」のボタンを押す人もいる。
わたしも以前、新幹線で荷物を隅っこにうまく置けずにモタモタしていたら、「早くどけよ」
なんて偉そうに言わたことがあった。
「そんな言い方ないでしょ」と、突っ込みたくなった。
意識すると、イライラ星人はあちこちにいる。
かつてのわたしもそうだったような気がする。
とにかく、あくせくしていた時がある。
お金に追われ、仕事に追われ、家事に追われ、誰も認めてくれない。
自分に幸せ感がないから、人にも優しくなれない。
いつもイライラしていたような気がする。
けれども、今はそんな人たちを見て、自分に言い聞かせている。
「わたしは、こうならないでおこう」
理由は、冷静にそんな人たちを見ていると、なんとなく悲しくなったから。
そんな態度が「幸せ」を遠ざけている気がしたから。
そして、自分も含めて、「なぜそうなってしまうのだろう」と、考えた。
「ごきげん力にいちばん必要なものは、何か? ひとつだけ答えてください」
そう訊かれたら、やっぱり、「余裕」と答える。
「時間の余裕」「お金の余裕」などいろんな「余裕」がある。
ふたつの中でも「時間の余裕」は、今日からでも、ちょっとした努力で作れる。