竹増貞信/2014年にローソン副社長に就任。16年6月から代表取締役社長
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「コンビニ百里の道をゆく」は、54歳のローソン社長、竹増貞信さんの連載です。経営者のあり方やコンビニの今後について模索する日々をつづります。

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 あけましておめでとうございます。今年2024年は干支で言うと、「甲辰」で、「成功という芽が成長して、その姿を整えていく」というとても縁起のいい年なのだそうですね。

 ローソンも、コロナ禍の間にまいてきた成長の種が芽吹き、地に足の着いた形でその姿を整えていく、そんな年にしたいと考えています。

「新しい便利」としてデリバリーサービスを強化し、業界でも最速でお客様に商品を提供できる「クイッケストデリバリー」事業にも本格的にチャレンジする予定です。

 今後10年、20年のうちに、「eコマース」が消費マーケットの大勢を占めるようになるはずです。その中で「便利」という切り口で、クイックeコマースを本格的に開始していく。いい年に新しいことにチャレンジできるなと、今からワクワクしています。

 個人的には、今年は55歳になります。50のとき「天命を知った」かどうか、私の場合疑わしいのですが(笑)、孔子は「六十にして耳順う」とも言っています。

 周囲のみんなをリスペクトし、よく話を聞きながらリーダーシップを発揮して、「55(ゴーゴー)」で突き進んでいく。そんな節目の年にもしたいと考えています。

 昨年は「戦争の年」でもありました。一刻も早く、世界が平和になってほしいと切に願います。

 日本の経済についても、まず賃上げがあり、それにモノの値段がついてくるという「良いインフレ」。これが始まったのが24年からだったね。そう言われるような年にしたいですね。ローソンとしての賃上げもしっかりやっていきたいと思っています。

 読者の皆様にとっても、自分自身の成長、あるいは仕事の上での成長に向けて大いにチャレンジしていただき、その芽が整っていく。そんな年になることを祈っています。

◎竹増貞信(たけます・さだのぶ)/1969年、大阪府生まれ。大阪大学経済学部卒業後、三菱商事に入社。2014年にローソン副社長に就任。16年6月から代表取締役社長

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