アニマルセラピー犬として活躍する由莉
由莉は、ご一家を支える存在でもあった。愛子さまが学習院初等科で欠席が続いた時期には、東宮御所の門から学習院初等科の正門まで、愛子さまと一緒に登校する姿があった。
由莉は、ご一家と暮らし始めてから、アニマルセラピー犬としての訓練を受けている。
もともと雅子さまは、アニマルセラピーに関心を寄せていた。長期療養が続いていた雅子さまも、治療の一環として皇居で乗馬を続けてきた。ご静養中も御料牧場に皇居から馬を輸送して、ご一家で乗馬を楽しむこともあった。
同じ時期、雅子さまは東京・築地にある聖路加国際病院を何度か訪れている。小児病棟で行われるアニマルセラピーに関心を持ち、現場を見学するためだった。そうした経験が、活動へとつながっているとみられる。
19年に秋田県を訪問した両陛下は、動物愛護センター「ワンニャピアあきた」を訪れている。そこで、雅子さまと懇談した女性が、犬と福祉施設などを訪れる活動をしていると話した。すると雅子さまは、
「うちの犬も、そういう活動をしているのですよ」
と、打ち明けた。由莉も、老人福祉施設やホスピス病棟を訪問する活動をしているのだという。
秋篠宮家の長女、小室眞子さんが結婚の前、両陛下へあいさつをするために御所を訪ねた。私的なお別れということもあり、由莉を連れた愛子さまも部屋にいた。家族が「全員」そろって、お別れのあいさつをしたのだろう。