![](https://aeradot.ismcdn.jp/mwimgs/9/0/586mw/img_907bc0671a98b8d8b6bf2c7db3bddf64222020.jpg)
米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)は9月2日、共和党有権者の59%がトランプ氏を2024年大統領選で党の最有力候補だとみているとの調査結果を報じた。4月の調査から11ポイントも増えたという。彼の支持者は、4度の起訴もものともしない鉄壁の「応援団」だ。
「トランプ劇場」は、さらに続く。
「トランプが勝った」──。8月23日、共和党大統領指名候補を狙う8人を一堂に集めた初討論会が中西部ウィスコンシン州ミルウォーキーで開かれた。
トランプ氏に出し抜かれているロン・デサンティス・フロリダ州知事らが、発言の機会を奪い合うかのようにまくしたてたが、トランプ氏の姿はなかった。支持率で大きく他候補に差をつけているのに、討論して有権者にアピールする必要はないという判断だ。
それでも、翌朝の米主要メディアは「勝者はトランプ」と書いた。泡沫と思われていた投資家のビベック・ラマスワミ氏が「ミニトランプ」のような発言を続け、聴衆の大歓声を得たためだ。トランプ氏は、会場に大きな影を落としていた。(ジャーナリスト・津山恵子=ニューヨーク)
※AERA 2023年9月18日号より抜粋