中西亮太さん(右)と笹木郁乃さん(撮影/写真映像部・上田泰世)
この記事の写真をすべて見る

 AERAの連載「はたらく夫婦カンケイ」では、ある共働き夫婦の出会いから結婚までの道のり、結婚後の家計や家事分担など、それぞれの視点から見た夫婦の関係を紹介します。AERA 2023年9月11日号では、アイシンで車のソフトウェアの開発を担当する中西亮太さん、PR会社「LITA」で社長を務める笹木郁乃さん夫婦について取り上げました。

【この夫婦の写真をもっと見る】

*  *  *

夫26歳、妻24歳のときに結婚。長男(10)と3人暮らし。

【出会いは?】2006年、新卒で入社した会社の同期として、研修で同じグループになった。

【結婚までの道のりは?】夜に外食先で「四川大地震」のニュースを見た妻は、「いつ死ぬかわからない」と思い、その足で夫が住む家に行き、玄関先でプロポーズをした。

【家事や家計の分担は?】平日は夫、週末は妻が家事全般を担当。週末はデリバリーなどを活用し、家族と過ごす時間を優先している。財布は別々、その都度出し合っている。

夫 中西亮太[42]アイシン 電子先行開発部 次世代システム開発室

なかにし・りょうた◆1981年、三重県出身。大阪大学卒業後、2006年にアイシンに入社し、研究開発に従事。主に、車のボディーやプラットフォームのソフトウェアの開発を担当。現在はトヨタ自動車に出向し、車のソフトウェアの開発を担当している

 発想が面白く、子どものようにキャッキャしている妻は、見ていて飽きません。何事にも100%で突き進み、壁にぶち当たったと思ったら、今度は方向を変えて全力で突き進んで別の壁にぶつかっているイメージ。一方の僕は、進む先にはどういった壁があるのかを調べ上げて、極力当たらないように進むタイプなので、性格は真逆です。

 その姿勢は、仕事面でも表れています。東京に会社を作った妻から、愛知の家で過ごす時間は週の半分にしたいと相談された時は、さすがに「ちょっとそれは……」と思いましたね。何度も話し合った結果、妻は金曜夜から火曜朝は愛知で過ごすという妥協点に落ち着いたところです。平日は両親の手も借りてやりくりする中、息子は僕が作った料理を「おいしい」と言って食べてくれます。最近、野菜を切ることに興味を持ち始め、二人で料理をすることも。

 今の生活に落ち着いて2年ほどになります。その時々で変化をしながら、柔軟に生きていきたいと思っています。

次のページ