何歳になっても人を楽しませることができる人でいたい。
だから、わたしは、「笑い」にこだわっている。
「どんな話をしたら、人が笑顔になってくれるか」
「どんな話がおもしろいか」
いつも探している。
「楽しい」は、「楽(ラク)」という漢字を書く。
笑って、楽しい気分になってもらえたら、その人は「楽(ラク)」になると信じている。
とはいえ、別に「笑い」だけが、人を楽しませるとは思っていない。
人を楽しませることができるものは、他にもいっぱいある。
また、人によって「楽しい」ものは違う。
詩吟が楽しい人もいれば、テニスや野球などのスポーツが楽しい人もいるし、絵画や書道が楽しい人もいる。
だからそれぞれの人の楽しませ方もまったく違う。
相手を楽しませようとして、ドライブに連れて行っても、その人が車酔いする人なら、ドライブが楽しくないかもしれない。
だからこそ、その人が「何が楽しい」かをリサーチすることも大切。
だって、相手が笑顔になったら、やっぱり、自分も楽しくなる。そんな笑顔の連鎖をつくりたいと、わたしは、いつも思ってきた。
「そんなこと言うけれど、人を楽しませるのは難しい」
と、言う人もいる。
そんな人には、わたしの母の話をしている。
わたしの母は、70歳を過ぎて、何を思ったのか、マジックを習いだした。
近所の公民館で数千円で教えてもらえるらしい。
最初は、誘われて、断れずにマジック教室に参加しただけだった。
ところが、母親は、その先生を気に入った。