新年を迎えてまもない1月7日、昭和天皇の命日に執り行われる「昭和天皇祭」も大祭のひとつ。今年は皇居・皇霊殿での「昭和天皇祭の儀」に天皇陛下や長女の愛子さま、秋篠宮さまら皇族方が参列。佳子さまは昭和天皇が眠る武蔵野陵がある武蔵陵墓地(東京都八王子市)で、皇族の代表として「奉幣の儀」に臨んだ。平成の時代には武蔵陵墓地に秋篠宮ご夫妻が、あとを引き継いだ眞子さんが結婚してからは、佳子さまが皇族代表として参拝している。
春分、秋分の日に三権の長や首相、閣僚も招かれて執り行われる「春季皇霊祭」「秋季皇霊祭」や4月の「神武天皇祭」も大祭にあたる。
そのほか、1月の「孝明天皇例祭」、6月の「香淳皇后例祭」、7月の「明治天皇例祭」、12月の「大正天皇例祭」などの祭祀についても、留学から帰国してからの佳子さまは公務が重ならない限り出席している。
■極寒のなか、祈りを捧げる
なかでも注目すべきは、年末の極寒のなかで執り行われる大晦日の「大祓」だろう。皇居内の宮中三殿に付属する神嘉殿(しんかでん)の前庭では、皇族と国民のためのおはらいの儀式である「大祓の儀」が6月と12月に執り行われる。特に大晦日の「大祓」は、戸外の凍えるような寒さのなかで皇族と国民のために祈りを捧げる儀式である。
実はこの儀式は以前、参列できるのは男性皇族に限られていた。1948年に故・高松宮妃喜久子さまが参列した記録があるのみで、男性皇族で続けられてきた儀式だった。
しかし、参列可能な男性皇族が少なくなったことから、女性皇族も参列できるように内部の取り決めが2014年に変更された。このときから、眞子さんが皇族代表を務め、そして20年以降は佳子さまに引き継がれている。
佳子さまの祈りは、祭祀だけではない。
佳子さまはこの5月に、全国都市緑化祭のために宮城県を訪れた。
式典の前日には沿岸部の石巻市を訪れ、東日本大震災の犠牲者を追悼する石巻南浜津波復興祈念公園や、津波に襲われた後に火災で焼けた門脇小学校を視察。犠牲者に花を手向けた。