丸山茂樹さんは、長男・奨王さん(22)との思い出を振り返る。
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国内男子ツアーの「ゴルフパートナーPRO-AMトーナメント」(5月18~21日、茨城・取手国際GC)に、長男の丸山奨王が出場しました。
今回は彼の話です。ロサンゼルスで生まれ育ち、2018年にUCLAに進学して、22年にプロへ転向しました。大学4年間のうち3年はけがのためにほぼゴルフができなかったので、「2年からもう一回やり直すような気持ちでやればいいよ」と言ってます。
失った時間を取り戻せるような準備から始めて、3年後に向けてね。それまでは予選から頑張ったり、推薦をいただいた試合に出させてもらったり。感謝しながら頑張ってもらえたらと。
彼も高校時代はそこそこいい試合で優勝したり、ジュニアプレジデンツカップのメンバーに選ばれたりしてました。それが大学時代は現場にも立てなくなった時期があった。それでも本人が「何とかチャンスをください」と言いましたから。これは夢と希望を持ってるという、素晴らしいことです。そこに向かって頑張ると言うからには、親としては応援したいですよね。
奨王が生まれてからずっと、僕は基本的には「好きなことをやれ~」って言ってきました。一方で奥さんは、「自分の力でいろんな方向に向かえるように、勉強はしっかりしておきなさい」と。大学を出るまで、勉強はほんとに頑張ってきたなと思いますね。
そこはまるで僕とは違う。僕は筆を置いて、男一匹、ゴルフ道に突き進んできたんですけど、ウチの子はしっかりとUCLAでエコノミクスを学んで、一般的な社会人になれる資質を備えて、なおかつゴルフも頑張って。親が言うセリフじゃないですけど、「えらいなあ」と。そこは自分の子どもながらに立派だなと思ってました。
だから僕はゴルフの成績でどうこう言ったことはありません。まじめにやらなかったり適当にやってる姿を見たら怒りましたけどね。