価格の上昇が止まらないスマートフォン。今年5月に発売する端末には全てSIMフリー化が義務づけられ、本体の値上がりは今後も進むとみられる。そこで、中古の端末の購入を考えている人も少なくない。
売り手と買い手が直接取引できるフリーマーケットサイト「ムスビー」は7日、2014年12月に売れた中古携帯・スマートフォンのランキングを発表した。
1位に輝いたのは、「Xperia Z3 Compact SO-02G」(ソニーモバイルコミュニケーションズ製、以下SO-02G)だった。11月のランキングでは20位だったが、一気にトップに躍進した。
トップに躍り出た背景には、中古の平均価格が、11月は7万482円だったが、12月には4万1851円と大きく値下がりした。価格が下がった原因は、NTTドコモが14年12月19日から15年1月12日まで行った「MNP限定特別割引」の目玉端末となったためだ。
「MNP限定特別割引」とは、auやソフトバンクを利用している人がドコモに乗り換えると、「SO-02G」が2万9808円で一括購入できる仕組みだ。これを仕入れ値とすれば、「ムスビー」では平均4万2000円で「SO-02G」を転売できるので、1万2000円も”利益”を出せるのだ。
2位以下もNTTドコモのスマートフォンが入った。2位は「ARROWS NX F-05F」(富士通製)、3位は「Xperia A2 SO-04F」(ソニーモバイルコミュニケーションズ製)、4位には「Xperia Z3 SO-01G」(同)が続いている。
一方、アップルのiPhoneシリーズは、5~7位に「iPhone6」、「iPhone5s」、「iPhone5c」が入った。上位10位のうち、9位のソフトバンクが販売する「iPhone5」以外は、全てNTTドコモのスマートフォンで占める形になった。
「ムスビー」によれば、MNP限定特別割引やキャッシュバック競争が、春の決算商戦に向け本格的に再燃しそうな雰囲気だという。今後も中古の価格下落は続きそうだ。
転売されているスマホは未使用の新品同然の商品が多い。中古端末の売買サイトを賢く使えば、人気スマホを安く手に入れるチャンスといえるだろう。