今週の洋楽まとめニュースは、エミネムの話題から。2017年10月10日に行われた【BETヒップホップ・アワード】でエミネムが発表した、トランプ米大統領を痛烈にディスったフリースタイルが大きな反響を呼んでいる。4分34秒の動画で彼は、トランプ大統領の言動のせいで米国内で悪化しつつあるイスラム嫌悪、白人至上主義、ブラック・ライヴズ・マター運動支持者への差別、また大統領の北朝鮮問題への対応、被災者への支援不足、そして大統領一家の浪費など、様々な問題に具体的に切り込んで辛辣に批判した。この動画の最後に彼が自身のファンに向けて放った言葉に対し、一部のファンの間では反発が起きている。
エミネム、トランプ米大統領をフリースタイル・ラップで痛烈ディス
エミネムのフリースタイルにトランプ支持のファンが反発
替わって、リンキン・パークの話題を。2017年7月に、リンキン・パーク(LP)のフロントマン、チェスター・ベニントンが突然亡くなってから間もなく3か月。今月末には、彼を追悼するコンサートが米ロサンゼルスのハリウッド・ボウルで行われる。イベントには、LPの残されたメンバーはもちろん、ブリンク182、ブリング・ミー・ザ・ホライズンなど数々のアーティストが出演する予定だ。また、LPの公式Facebookに、故チェスターが亡くなる6日前に収録されたApple Music版『Carpool Karaoke』の映像が公開された。チェスター、マイク・シノダ、ジョー・ハーンの3名のLPメンバーと、米俳優でコメディアンのケン・チョンが共演したこの回では、チェスターが運転を担当している。
リンキン・パーク、リハーサル中の写真を投稿
リンキン・パーク、チェスターが亡くなる数日前に収録された『Carpool Karaoke』を公開
続いては、今週発表された来日公演について。米ニューヨークのブルックリン出身のラッパー、デザイナーの初来日公演が、2017年12月15日に東京・1 OAK Tokyoにて開催されることが決定。また同月には、ラップミュージックの存在を世界に知らしめた伝説的ユニット、シュガーヒル・ギャングの来日公演が東阪のビルボードライブで開催される。年が明けて、1月にはフォスター・ザ・ピープルによる約6年ぶりの単独来日ツアーが東京、大阪、名古屋の3都市で行われることが決定した。そして、2月には今年の【FUJI ROCK FESTIVAL】で圧巻のパフォーマンスを披露したThe xxのジャパン・ツアーが幕張と大阪で行われる。
「パンダ」で全米No.1! デザイナーの初来日公演が2017年12月に決定
フォスター・ザ・ピープル、約6年ぶりの単独来日ツアー決定
The xx、ジャパン・ツアーを2018年2月に開催
シュガーヒル・ギャング、2017年を締めくくる来日公演を開催
さて、今週の米ビルボード・アルバム・チャートは、カントリー・シンガー、シャナイア・トゥエインの復帰作『ナウ』が初登場1位に輝いた。全米だけで1100万枚を売り上げた前作『アップ』(2002年)から、15年振り、5作目となるスタジオ・アルバム『ナウ』。本作は、全英、オーストラリアでも首位デビューを果たし、本国カナダでも3作連続のNo.1獲得が確実視されている。今週2位には、10月2日に死去したトム・ペティ率いるトム・ペティ&ザ・ハートブレイカーズのベスト・アルバム『グレイテイスト・ヒッツ』が登場。訃報を受けて急上昇し、週末の集計期間を含んでいないにも関わらず、84,000枚を売り上げた。
【米ビルボード・アルバム・チャート】シャナイア・トゥエインの復帰作が堂々のNo.1、故トム・ペティのベスト盤が2位に
そして、今週の米ビルボード・ソング・チャートは、カーディ・Bの「ボダック・イエロー」が3週目のNo.1獲得を果たした。2014年に通算7週の首位をマークした、イギー・アゼリアの「ファンシーfeat.チャーリーXCX」を超えるか、女性ラッパーとしての記録更新にも期待したいところだが、今週は先週よりも更にポイントダウンしたため、難しい状況といえる。そのカーディ・Bから首位の座を奪おうと、下位から追い上げているのが、2位に停滞中しているポスト・マローンの「ロックスターfeat.21サヴェージ」。現在までにミュージック・ビデオのリリースがないため、ビデオが公開されればストリーミング・ポイントがさらに上昇し、No.1獲得も十分狙えるだろう。
【米ビルボード・ソング・チャート】カーディ・Bが再び首位、ビヨンセ参加の「ミ・ヘンテ」が急上昇
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