男色なんていうとつい飛びついてしまうのだが、男色関係の歴史本は案外つまらない。書く側が「こんな男色があったらいいな~」という願望から真実をねじまげて、それらしく書いてるのがけっこうあるからだ。だが、この本は、その手の牽強付会本ではない。 「戦国時代の男色」にありがちなイメージ、たとえば男色は戦場で生まれたとか、武士のたしなみであったとか、多くの武将が男色で出世したとかについて、戦国史研究家が…

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