バーブラ・ストライサンドの新作『アンコール』が、初動枚数15万枚を獲得して首位デビューを果たした、今週の米ビルボード・アルバム・チャート。
本作『アンコール』は35作目のスタジオ・アルバムで、ライブ・アルバムは7作、コンピレーション・アルバムが9作、サウンドトラック盤が15作と、1963年のデビューから凄まじい数のアルバムをリリースしてきたバーブラの歴史の中で、通算11作目の首位獲得となった。
内容は『コーラスライン』や『パッション』など、人気ブロードウェイ・ミュージカルの楽曲をカバーしたもので、アン・ハサウェイやジェイミー・フォックスなど、人気俳優たちとデュエットした10曲(デラックス盤は14曲)が収録されている。ミュージカル女優出身の彼女らしいコンセプトが、ヒットの要因かと思われる。
初動枚数145,000枚と、首位とは僅差で惜しくも2位に初登場したのは、人気カントリー・デュオ、フロリダ・ジョージア・ラインの3rdアルバム『ディグ・ユア・ルーツ』。これで、2012年のデビュー作『ヒアズ・トゥ・グッド・タイムズ』から、3作連続でTOP10入りを果たしたことになる。
彼らは、カントリー界では珍しい、シングル曲が強いタイプのアーティストで、デビュー曲「クルーズ」(2012年)は、カントリー・チャートは首位、ソング・チャートでも最高位4位をマークし、2013年の年間チャートでは9位にランクインする大ヒットを記録した。本作からも、先行シングル「H.O.L.Y.」がカントリー首位、ソング・チャート14位をマークする大ヒット中で、アルバムのヒットに繋げた。
3位には、ブリトニー・スピアーズの9thアルバム『グローリー』が初登場。初動枚数11万枚と悪い数字ではないが、これまでの輝かしい彼女のキャリアからみると、失速していると言わざるを得ない。先行シングル「メイク・ミー」が伸び悩んだことが、アルバム・セールスに響いたが、今後アルバムからの大ヒット・シングルが生まれれば、巻き返しも期待できる。
8位には、アトランタ出身のラッパー、ヤング・サグの新作『ジェフリー』がデビュー。本作は、今年3月に発売された『スライム・シーズン3』(最高位7位)に続く、通算15作目のミックステープとして発売され、大きなプロモーションをしていないにもかかわらず、2作連続のTOP10入りを果たした。
Text:本家一成
※関連リンク先の米ビルボード・チャートの掲載は、8日22時以降となります。
◎【Hot200】トップ10
1位『アンコール』バーブラ・ストライサンド
2位『ディグ・ユア・ルーツ』フロリダ・ジョージア・ライン
3位『グローリー』ブリトニー・スピアーズ
4位『ヴューズ』ドレイク
5位『ブロンド』フランク・オーシャン
6位『スーサイド・スクワッド』サウンドトラック
7位『レモネード』ビヨンセ
8位『ジェフリー』ヤング・サグ
9位『アンチ』リアーナ
10位『ブラーリーフェイス』トウェンティ・ワン・パイロッツ