「めんどくさいから殺していい?」森田剛×古谷実R15映画『ヒメアノ~ル』ワールド・プレミア上映レポ到着
「めんどくさいから殺していい?」森田剛×古谷実R15映画『ヒメアノ~ル』ワールド・プレミア上映レポ到着
この記事の写真をすべて見る

 森田剛が映画初主演にして狂気の連続殺人鬼に扮する映画『ヒメアノ~ル』が、イタリアで開催中の第18回ウディネ・ファーイースト映画祭のコンペティション部門に正式選出され、現地時間4月25日にワールド・プレミア上映が行われた。

ワールド・プレミア上映の様子

 映画の「めんどくさいから殺していい? 日常と狂気が交錯する、緊迫の99分にあなたの心は耐えられるか?」というキャッチフレーズからも伺えるように、本作は奇才・古谷実の描く世界をなぞり、そのリアリティを追求した衝撃描写ゆえR15+指定となっている問題作で、日に日に注目度が高まっている。国内での関係者試写では途中退席者が出るほどの容赦ない森田剛の非道さと、森田剛演じる殺人鬼に狙われる、濱田岳、ムロツヨシ、佐津川愛美演じる若者たちのコミカルな恋愛劇、そのギャップが異様な緊張感を生み出して、全く新しい感覚の映画が完成した。

 本作がコンペティション部門に正式選出されたウディネ・ファーイースト映画祭は、イタリア・ウディネで毎年4月に開催される映画祭で、東アジアおよび東南アジアの最新作をヨーロッパに紹介することを旨とし、大作からミニシアター系の作品まで幅広いジャンルの良作を選出する。森田剛と吉田恵輔監督も参加した今回のワールド・プレミア上映には、現地の人たちが上映前から長蛇の列をなし、地元イタリアだけでなく、ヨーロッパや南米からも来場した人たちにより会場は満席に。緊迫感溢れるシーンが連続すると、会場全体が固唾を呑んで物語の展開を見守り、上映終了直後には嵐のような拍手喝采が巻き起こった。

 1200人の観客から称賛された森田剛と吉田恵輔監督。彼らの舞台挨拶コメントを読めば、会場の熱狂振りが伝わってくることだろう。

(C)2016「ヒメアノ~ル」製作委員会


◎映画『ヒメアノ~ル』ワールドプレミア舞台挨拶
<上映前>
森田剛:今回、海外のこういった形で、映画祭に参加することが初めての経験ですが、ウディネに来ることができ、光栄です。また、このタイミングで吉田監督に出会えたことも、すばらしい出会いだと思っています。
吉田恵輔監督:海外の映画祭に参加するのは7、8年振りくらい、作品としては4作品ぶりなので、ウディネに来れてとても嬉しいです。イタリアに来る1週間ぐらい前から仕事の相手に「来週からイタリアにいるのでスケジュールがありません」と言うことができて、とても気持ち良かったです。(笑)
<上映後>
森田剛:映画祭と言うものにはご縁がないだろうと思っていましたが、今後もタイミングがあえば是非参加したいです!
吉田恵輔監督:予想外のところで笑ってくれたり、ビックリするくらいのリアクションの大きさで、ウディネのお客様と一緒に作品を観賞できて良かったです。これからも海外の映画祭にいって、ドンドン刺激を入れていきいきたいと思っています。

◎映画『ヒメアノ~ル』
2016年5月28日よりTOHOシネマズ 新宿ほか全国ロードショー
出演:森田剛 濱田岳 佐津川愛美 ムロツヨシ
原作:古谷実『ヒメアノ~ル』(ヤングマガジンKC所載)
監督・脚本:吉田恵輔
音楽:野村卓史
配給:日活
<STORY>
平凡な毎日に焦りを感じながら、ビル清掃会社のパートタイマーとして働いている青年・岡田。ある日、同僚の先輩である安藤から、密かに思いを寄せるカフェ店員・ユカとの恋のキューピッド役を頼まれた彼は、ユカのカフェで高校時代の同級生・森田と再会することになる。その後、岡田はユカの口から、彼女が森田らしき人物からストーキングをされていることを知らされ、不穏な気持ちを抱き始める。かつて過酷ないじめを受けていた森田は、ある事件をきっかけに、欲望のままに無抵抗な相手を殺害していく快楽殺人者になっていたのだ……。