ウィル・アイ・アムがジョージ・ルーカス監督の映像製作会社スカイウォーカー・サウンドと組み、音声認識技術の新会社Ambidioを支援することが明らかになった。
ロサンゼルスにあるAmbidioは、当時ニューヨーク大学の大学院生だったIris Wuがニューヨークにある小さなアパートでの良質なリスニング体験を求めて創立した会社だ。同社は、脳をどんな機器においても没入型サウンド体験を届けられるデコーダーとしてみなしている。
一方、ウィル・アイ・アムは2014年、自身のウェアラブル・スマート・デバイス“Plus”でテクノロジー業界に足を踏み入れている。ビーツ・エレクトロニクスの設立株を所有し、NASAと協力してアーティストで初めて火星から曲を発表した。今回のAmbidioへの支援は理にかなったものなのだ。
ウィル・アイ・アムは米ビルボードに、「革新的な技術が好きなんだ。Ambidioに何ができるか、世界中の音楽ファンにどんな体験をさせられるか聞いた瞬間、俺も関わらなくてはと思った」と話している。
また、Ambidioは360度のサウンド体験にスピーカーを2つしか必要としないことや、再生中の機器の音声をリアルタイムで処理するのに、動画やオーディオ・ファイルに直接埋め込むかプラグインするか選択できることで、初めて扱う人を悩ませるという。
ウィル・アイ・アムは、Ambidioがどんなステレオ・スピーカー・システムとも互換性があることに触れ、「例えば、誰でも映画に行けばDolby(ドルビー)を知っている。ドルビーに取って代わろうとは思わない。さらに質を上げたくて、Ambidioが加わることで彼らのサウンドシステムに再び新たな一面を作り出すことになるんだ」と話す。
なお、彼はレコーディングの過程にも革新的技術を取り入れるつもりだ。「俺はリスナーを3次元に没入させる方法で、もっとクリエイティブになれる。全てのプロセスが変わるよ。曲作りに全く新しいアプローチができるから、今までにない体験ができるような本当にすごい新しい音楽を聴けるようになるだろう」と話している。