前衛的なジャズ・ピアニストとして活躍したポール・ブレイが1月3日に亡くなっていたことが明らかになった。83歳だった。所属するレコードレーベル、ECMレコードの広報が5日に発表した内容によると、フロリダ州スチュアートにある自宅で亡くなり、老衰だったという。

 1932年11月10日にモントリオールで産まれたブレイは、5歳の時に音楽を学び始め、13歳で最初のバンドを結成。まだ10代だったにもかかわらずAlberta Loungeでオスカー・ピーターソンの後任となったほか、Montreal Jazz Workshopを共同設立しチャーリー・パーカーを招いて演奏させた。

 1950年代はジュリアード音楽院で勉強し、1960年代には電子ピアノとシンセサイザーを使用するパイオニアとなった彼は、70年間にも及ぶキャリアの中でレスター・ヤングやソニー・ロリンズ、チャールズ・ミンガス、チェット・ベイカーをはじめとする多数ミュージシャンたちとのプレイやレコーディングを行ってきた。

 ポール・ブレイは2014年にLP『Play Blue: Oslo Concert』を米ビルボード“Jazz Albums”チャートの38位に送り込んでいる。

 告別式等はプライベートなものにする予定だそうだ。