泉市長は、脅迫メールが届いて以降、公務にも支障をきたしているという。外出することはなく、自宅と市役所を警察の車に守られ、公用車で往復する日々。今年11月には、明石市に天皇皇后両陛下を迎えての「全国豊かな海づくり大会」を開くことが決まっている。8月にも関連行事が予定されているが、
「明石駅近くでのイベントで、私があいさつする予定でしたが、部長が代理出席となりました。メールの差出人は、脅迫だけではなく、公務を妨害する威力業務妨害にもあたります」
と弁護士でもある泉市長は言う。
脅迫メールが送られて以降、自宅や市役所には防犯カメラが何台も設置され、警察も定期的なパトロールを繰り返し、24時間態勢での警戒が続く。
昨年12月からツイッターを始めた泉市長。歯にきぬ着せぬ、切れ味抜群の内容もあれば、心なごませるツイートもあり、フォロワーは32万人を超える。
脅迫メールが送られて以降のツイートで有名になったのが、市役所の食堂で食べる日課のきつねうどん。
「市役所の食堂は一般市民も立ち寄ることができます。それゆえ、警察から食堂に行くのも控えてほしいと言われ、きつねうどんを食堂から職員に運んでもらって食べました。好きな明石焼きもフラッと食べに行くこともできません」
11年に明石市長に就任以降、自宅に死んだ虫が投げ込まれたり、郵便受けに「天誅」と書かれた手紙が届いたりしたこともあったが、今回の「殺人予告」のようなことは初めてだという。
「メールのデータから、発信者のフルネームやメールアドレスはわかっている。だが、おそらく脅迫メールのために一時的に作ったメールアドレスで、名前も偽名だろう。今後、メールのデータから発信者を特定できないか調べていく」(捜査関係者)
脅迫メールには、
<8月末までに考えを決めてくれ。もし9月になっても辞職しなければその時は戦争だ>
と書かれていたという。泉市長が話す。