戦後70年の節目に、名曲「さとうきび畑」に沖縄語版が誕生。沖縄出身シンガーのトップランナー 上間綾乃が歌唱を担当する。
誰もが耳にしたあの名曲が、戦後70年の節目に生まれ変わる。「ざわわ」というフレーズが印象的な「さとうきび畑」は、作曲家の故寺島尚彦が、ベトナム戦争が激化し、世界中で反戦が叫ばれていた1967年、まだアメリカ施政下にあった沖縄の地に初めて降り立ち、沖縄戦の悲劇を題材に作詞作曲した。以来、数多くの歌手に歌い継がれ、時代を越えて多くの人々に愛されている。
戦後70年の節目となる今年、この楽曲を大事に守り続けてきた原曲著作権者から今回初めて、楽曲「さとうきび畑」で描かれた原風景である沖縄の方言「ウチナーグチ」での翻訳版を作り、発表することが承諾され、ウチナーグチで歌う「さとうきび畑」が誕生することになった。
世界の恒久平和を願い、戦争で失った森と自然を取り戻そうとするプロジェクト Green United 2に原曲の著作権者が賛同の意を示したため、このような初めての試みが実現したという。この初のウチナーグチ版を歌うのは、沖縄をルーツに、現在は東京を拠点に活動する上間綾乃が指名され、サウンドプロデューサー大森俊之と共に制作を行った。
この楽曲は、沖縄戦の組織的戦闘が終結したとされる、6月23日 慰霊の日に、LLC 緑の惑星プロジェクトからCD発売され、CD売り上げの15%が沖縄の環境事業のために使われる。また、音楽配信も予定されている。
◎上間綾乃からのメッセージ
戦後70年という節目に、
名曲「さとうきび畑」をうちなーぐちで歌うことになり、
沖縄で生まれた歌い手として使命を感じています。
このうたを通して、少しでも平和な世界に近づけるように、祈りを込めて届けます。
上間綾乃
◎緑の復興と平和を目指して(Green United 2の思い)
70年前、沖縄の大半の森は焦土となり、森からは運ばれるはずだった栄養分は海には供給されなくなりました。
一度失った原生林を再生することはできませんが、古くから沖縄に在った植生に少しでも近づけるような、そのような木を選んで山に植えていくことで、緑豊かな動物たちが戻ってくる森、美しいサンゴ礁を育むことができる豊かな森を取り戻したい、それがGreen
United 2の思いです。
森や生物の有識者を中心に、クリエイターたちが手を携え力を合わせて、沖縄の未来の平和、戦後復興の真の証として、次世代の環境を育くむことを目指して環境復興事業を開始いたします。
さとうきび畑(ウチナーグチ)の歌には、平和を願う思いがあり、そしてその思いを沢山の人たちに届ける力があることを信じ、沖縄から日本国内にそして世界にリリースいたします。
2015年6月23日 終戦70周年の節目に、世界の平和を祈願して。