上空に寒気を伴う低気圧が日本海にあって、大気の状態が不安定になっています。北海道や東北では、今夜にかけて急な強い雨や落雷、突風に注意が必要です。北陸や関東も、所々で雨や雷雨となるでしょう。

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ノロノロ寒冷渦で大気が非常に不安定に

日本海に低気圧があってゆっくりと東へ進んでいます。この低気圧は、上空5500メートル付近にマイナス24度以下の寒気を伴っていて、大気の状態が非常に不安定になっています。これは「寒冷渦」と呼ばれる低気圧。寒冷渦は、偏西風の流れから切り離されてしまっているため、上空の早い流れに乗れず、移動速度がノロノロと遅いという特徴があります。移動速度が遅いと、その付近に長く影響を与えてしまう可能性が高くなります。寒冷渦は、あすにかけて北海道付近に進む見込みで、東北や北陸、それに関東北部を中心に、落雷や突風、急な強い雨などに注意が必要です。

雨や雷雨はいつまで?

北海道は、あす(16日)の夕方まで、大気の非常に不安定な状態が続く見込みで、日本海側を中心に雨や雷雨となるでしょう。東北は、日本海側ですでに落雷が観測されています。きょう(15日)の夜9時頃にかけて、次第に太平洋側でも大気の状態が非常に不安定となりそうです。急な強い雨、落雷、竜巻などの突風、ひょうに注意が必要です。「急に辺りが暗くなる」「急にヒヤッとした冷たい風が吹く」「急に大粒の雨やひょうが降ってきた」など、発達した積乱雲が近づく兆しがある場合は、頑丈な建物の中に移動するなど、身を守る行動をしましょう。新潟や長野も、夜にかけて雨や雷雨がありそうです。関東はあす(16日)の未明にかけて所々で雨で、北部を中心にきょう(15日)の夜遅くまで、雷を伴うこともあるでしょう。