議論の的となっているU2とアップルが手を組み行ったプロモーション戦略に、イギー・ポップが持論を唱えた。
アップルはU2の最新アルバム『ソングス・オブ・イノセンス』を無料で配信する画期的な戦略を実行にうつしたが、この方法は既に各所で批判を呼んでおり、iTunesユーザーからもダウンロードしていないのに勝手にライブラリーに追加されていると苦情の声が上がっている。
そうした中、イギーは一連のプロモーションを“不明瞭な広告”と表現し、英『サンデー・タイムズ』紙のインタビューで「彼らがやったことについては、弁護もしないし、非難もしない。それに、なんというか、俺にとってそれは無料の音楽とは呼べないと思う。なぜって、恐らく誰かが彼らに大金を支払っているだろうからね」とコメント。
また、マンチェスターの【ラジオ・フェスティバル】で行ったスピーチでは「現在、最も偉大なバンドたちがコンサートのチケット代をおかしなくらい高額に設定するか、あるいは失敗する前に無料で楽曲を配布している。自分たちが築いてきた影響力を失わないためにな」と語った。
一方、最新ソロアルバム『Tomorrow's Modern Boxes』をBitTorrentにて6ドルで販売しているトム・ヨークについては、「この場合は良いんだ。トム・ヨークは前向きな変革を目指している。楽曲も良い。その楽曲が好きな人へ、直に低価格で提供しているんだ」としている。