数多くの子ども向けライブを開催し、YouTubeチャンネル「おっぱっぴー小学校」も人気の小島よしおさんが子どもの悩みや疑問に答えるAERA dot.の本連載。今回は12月5日発売の子育て情報誌「AERA with Kids 2022 冬号」とコラボした特別版、「ママのお悩み相談室」を完全版でお届け! 「芸人になりたい」と言われたときの返事に悩むママに、小島さんが答えます。親子関係を築く上では「応援」が大切だと語ります。

MENU ■芸人にこそ大切な“勉強” ■芸人は意外とつぶしが利く!

*   *  *

【よしおの答え】

 僕がお笑い芸人になりたいと親に伝えたのは大学生のときです。もちろん親は大反対しました。とくに反対したのが母親。せっかく名前の通った大学に入ったのだからそのまま安定した職業に就いてほしいと思っていたみたいです。

 そもそも周りにも、親に応援されてお笑い芸人になったという人はほとんどいません。みんな反対されるか、もう親に見放されるか。なかには、親に内緒でお笑い芸人をやっている人もいるくらい。きっと今回相談を送ってくれたお母さんも、同じ気持ちなんだろうな、と思いました(笑)。

 ただ、まだお子さんは小学1年生です。僕が小学1年生のころは野球選手になりたいと言っていましたから、これから夢が変わる可能性は大いにあります。いま大切なのは子どもが何になりたいのかではなく、親子の関係性だと思います。

■芸人にこそ大切な“勉強”

 たとえば、一緒にお笑いライブを見に行ってみるなんてどうでしょうか。お笑いライブといっても、僕みたいなピン芸人のほかに漫才師やコント師も出演します。寄席に行けば、落語も見られます。イベントには司会者がいるので、たくさんの刺激があるでしょう。ひとつのお笑いライブをきっかけに、いろんなことを見て知ることができるのです。

 ライブに行けないとしたら、お笑い芸人についてお子さんと一緒に調べてみるのも素敵だと思います。「なりたい」という気持ちをきっかけに、特定の分野の勉強ができるんです。お母さんも、きっと知らないことを知るチャンスになるはずです。お子さんの興味の幅を広げるきっかけにもなるのではないでしょうか。

次のページへビートたけしさんの言葉
著者 開く閉じる
小島よしお
小島よしお

小島よしお(こじま・よしお)/1980年、沖縄生まれ千葉育ちのお笑い芸人。早稲田大学教育学部国語国文学科卒業。「そんなの関係ねぇ!」でブレーク。2020年4月からYouTubeチャンネル「小島よしおのおっぱっぴー小学校」で子どもの学習を支援する動画を公開。キッズコーディネーショントレーナーの資格を持ち、子ども向けのイベントを多数開催している。

1 2 3