新学期を目前に控え、子どものこれからの教育について頭を悩ませる親も多いでしょう。「AERA with Kids春号」(朝日新聞出版刊)では未来の学びとそれに対する親の心構えを、教育改革実践家の藤原和博さんに聞きました。

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 子どもたちが直面する、今後10年の最も大きな変化を、藤原和博さんは、「スマホの普及に伴い、ネットで50億人の脳がつながること」と話します。

「AIを搭載したロボットもつながってきます。すなわち、早く計算して正確に答えを出す力は重要ではなくなる。誰の意見や技術を使うか取捨選択し、それを編集する力が必要となってくるのです」

 藤原さんは、それぞれを「ジグソーパズル型学力」「レゴ型学力」と言い換えます。

「ジグソーパズルは、何千ピースあろうとも正解は一つですね。一方レゴブロックに正解はなく、自由に世界観をつくりだせます。そのように、“こうしたらどうだろう”と仮説を立てて修正しながらつくりあげる力がレゴ型学力です」

 2020年度の大学入試改革は、ジグソーパズル型からレゴ型へ転換を図る改革だと言います。ただし、「ジグソーパズル型学力が不要になるわけではない」とも。

「基礎的な知識は必要。とくに小学生時代はとても大事で学校の授業もこちらがメイン。理想は、小学校では9対1の割合でジグソーパズル型学力を伸ばし、中学校では7対3、高校では5対5にする」

 では小学生の親は、何をすればいいのでしょうか。

「家庭では知識のつめこみに偏りすぎないようにすることが大事です。レゴ型学力の土台は家庭でもつくれます。その方法は、10歳くらいまでに徹底して体を使った遊びをさせることなんです」

 木登り、缶蹴り、積み木遊びなど、リアルな体験を伴う遊びから、物や人との距離をつかみ、バランスをとる力が育つのだそうです。

「これが物や情報を組み合わせる力になる。10歳を過ぎると、その力が向上しにくいといわれます」

 もし、遊びが不十分だったらどうすればいいのでしょうか?

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AERA編集部
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