一方で、ゲーム実況を通じて作品の攻略法や結末が明らかになる可能性もあり、投稿者は著作権法違反になるおそれもつきまとう。ただ最近では、著作権者を明記するなどの条件をつけて、動画投稿を許可するメーカーも出てきた。宣伝効果が期待できる上に、コメント欄の反応を見て改善にもつながるのだ。

 ゲーム実況者の中からバンドとしてメジャーリリースを果たす人たちも現れた。「ゲーム実況者わくわくバンド」だ。メンバーはボーカル・ギターの湯毛(ゆげ)、ギターのヒラノ課長、ベースのフジ、ドラムのフルコン、キーボードのせらみかる。ゲーム実況者として人気を博していた5人だが、学生時代にメンバーの多くが楽器を経験していたのをきっかけに14年にバンドを結成。その後、ライブハウスでのツアーやインディーズでのCDデビューを積み重ねてきた。ファンの女子大生(19)は彼らの人気を、

「普段ゲーム実況をしているときのワイワイした仲の良い感じと、ライブステージで演奏しているときの真剣でかっこいい感じとのギャップがいいんです。1粒で2度おいしい、みたいな」

 と言う。本人たちに尋ねると、

「何より僕たち仲がいいんですよ」(湯毛)

「僕たちが楽しんでやっていることがみんなの楽しさにもつながると思っています」(フルコン)

 メンバーの住まいは東京や大阪などバラバラ。だから大事な打ち合わせやたわいない会話をグループLINEで毎日やり取りしているそうだ。(編集部・竹下郁子)

AERA 2018年3月19日号より抜粋

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