「深川の八幡さま」として知られる富岡八幡宮(東京都江東区)周辺で、宮司の富岡長子さん(58)らが襲われ、3人が死亡した事件。目撃者から話を聞いた近隣住人がこう話す。
【写真】殺害された長子さんと弟の茂永容疑者、騒然とする現場の様子など
「弟の(富岡)茂永容疑者が日本刀を振りかざし、姉の長子さんの首を切り、そのまま胸をひとつき。日本刀は割れていたようです」
3人を殺傷した後に自身も自殺したと見られる富岡茂永容疑者(56)。警視庁が殺人容疑で調べている。茂永容疑者と地元小学校、中学校の同窓生である50代の男性はこう話した。
「事件の速報を聞いたとき、過去にきょうだいのいさかいがあったので、茂永(容疑者)の犯行ではないかと思った。同時に凶器が日本刀だと聞いて、そんな根性のあるやつじゃないとも思った」
茂永容疑者とはどのような人物なのか。男性は続ける。
「学生時代のあだ名は『ボンちゃん』。ボンボンのボンです。勉強もスポーツもできるほうではないが、お金は持っている。イジメの対象になっていた」
そんな茂永容疑者が変わったのは大学進学後のことだという。
「お金で釣った悪友をボディーガードみたいにつけるようになった。移動はいつも車で、18歳のときには外車のリンカーンを乗り回していましたね」
そうした過去を知っているからこそ、茂永容疑者が父親の後を継ぎ宮司になったときには、「ふざんけんな」と陰口をたたく地元の人間が多かったという。
しかし、茂永容疑者はその後、2001年に宮司を辞めさせられている。その理由を富岡八幡宮の関係者はこう話した。
「神社本庁に収めるお金を使い込んでいることが明らかになり、辞めさせられたのです。辞めさせられたというよりは、追放したと言ったほうがいい。宮司になってからは毎晩銀座を飲み歩き、月に100万、200万円を使いこんでいた。女性にだらしなく、複数回離婚している。神社からは退職金というか、手切れ金として結構な額を渡している」