2月7日、映画「ヲタクに恋は難しい」(福田雄一監督)の舞台挨拶では司会者に脇が開いた上着をツッコまれ、「CMが減る」と笑わせた斎藤工さん。ファッションデザイナーのドン小西氏がファッションチェックした。
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1月に発表されたグッチの最新メンズコレクションを見たんだけどさ。いやいや、これがすごい。既成概念からの解放なんて言われていて、メンズなのにエプロンやワンピースも当たり前。その新しさに、あたしも目を丸くしちゃったよ。
そんな記憶が新しいからかね。この一見キテレツなファッションも、なるほどねと妙に納得したんだよ。上も下も花柄の生地で、一見ワンピースに見えるもの。しかし脇の穴にしろ、胸にくっつけた花のコサージュにしろ、ブーツインした冬物パンツと夏物半ズボンの重ね着にしろ、何度もギョッとさせられる格好ではあるわな。
ただ、人をびっくりさせるだけで、肝心の服が中途半端。例えば上着が細身のテーラードジャケットで、堅すぎたり。かと思えば、半ズボンはユルすぎだし。デザイナーやスタイリストのやりたいことはわかるけど、この手の服はよっぽどのテクがないと、手を出してはいけない。そこを甘く見て、ただのおもしろい格好になっちゃった見本だね。でも、これを着た本人の勇気には大拍手だよ。そのマインドに、大物俳優の予感!
■評価は……?
3DON! 「本人の勇気に☆ひとつオマケ」 ※満点は5DONです
(構成/福光恵)
※週刊朝日 2020年2月28日号