とは言え、これほどの「術」は、政治家として相当な強みであることに違いありません。かの田中角栄しかり、父上である小泉純一郎しかり、そのカリスマ性の8割は「話術」にありました。ただ私の場合、進次郎氏の「話術」に直で触れると何故か無性にむず痒くなってしまうため、敢えて「消音」という後ろ向きなフィルターを通すことによって、ピュアな環境で彼の性(さが)と向き合っている次第です。
かくして初入閣を果たした当代きっての人気者・進次郎氏。「鼻息荒く」とはまさにこのことと言わんばかりに、鼻の穴を大きく広げ意気揚々と官邸入りする姿を見て、不思議と私も気持ちの昂りを覚えました。もはや消音状態でも、進次郎式催眠術は威力を発揮しているのかもしれません。いずれにせよ、その圧倒的な好感度や期待値が、内閣という「超表舞台」に置かれるのは良いことだと思います。さらには滝川クリステルという「徳と気位の高さ」が今後どのように影響するのか、はたまたしないのかも楽しみです。クリステルさんの愛犬「アリス」の名前を家族の一員として列挙するあたり、すでに有益な関係性は築かれつつある印象を受けます。他人様の結婚を「有益関係」だなんて、オカマってホントに性質(タチ)が悪いですよね。ちなみに私の癖は自分の言葉に首を傾げながら喋ることです。
※週刊朝日 2019年9月27日号
【週刊朝日編集部からのお知らせ】
いつも『アイドルを性(さが)せ!』をご愛読くださり、ありがとうございます。この連載は2016年5月から週刊朝日で始まりましたが、このたび書籍化して、単行本『熱視線』(本体価格1400円)として発売されました。連載の内容を大幅に加筆修正し、ミッツさんご自身が描いているアイドルの似顔絵(AERA dotでは未掲載)も収載しています。装丁にもこだわりました。毒と愛を込めて作った一冊です。ぜひ、紙の本でじっくり味わってお楽しみください!
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