NHKのオリンピック番組に公式テーマソングが誕生したのは88年のソウル夏季大会から。浜田麻里さんの『Heart and Soul』でした。その後92年バルセロナの寺田恵子さん(SHOW−YA)、96年アトランタの大黒摩季さん、2000年シドニー大会のZARDと、ロック系女性シンガーが続きますが、良くも悪くも五輪テーマ曲の方向性と“ウマ味”を決定づけたのは、やはり04年アテネ大会での『栄光の架橋』(ゆず)ではないでしょうか。今や五輪テーマソングは、4年に一度のビッグビジネスと化し、次回はいよいよ東京です。どうするNHK? SMAP再結成しちゃう? とまあ、こんな風に想いを馳せられるだけ、やはりテーマ曲は面白いものなのです。趣と節操さえ保たれていれば。
なんと今夏から『高校野球』にまで公式テーマソングを設けると発表したNHKさん。曲は福山雅治の新曲。その名も『甲子園』だそうです。高校野球にこんな“オトナのきな臭さ”が漂っていて大丈夫なのでしょうか? 福山さんもスポーツ系のタイアップを1年に2曲もやっちゃダメよ。その内『大相撲中継』や『ニュース7』にも星野源やPerfumeが流れやしないかと心配でたまりません。だったら私が歌う!
※週刊朝日 2018年7月20日号