2月8日に始まる平昌オリンピック。今大会の日本代表選手たちでは、特に女性アスリートたちの金メダルが期待できる。過去の冬季オリンピックで、女子代表選手が金メダルを獲得したのは、1998年長野オリンピックでのフリースタイル女子モーグルの里谷多英、2006年トリノオリンピックでのフィギュアスケート女子の荒川静香の2人のみ。しかし、今大会は女子の有力選手が多く、一気にその数を増やす可能性がある。
彼女たちの中で、最初に金メダルを手に入れられるのは誰か。今大会含めて7大会連続で冬季オリンピックを取材するスポーツライターの折山淑美さんは、こう予想する。
「スピードスケート女子の小平奈緒は500、1000メートル(1500メートルも出場)は間違いない。同じくスピードスケード女子の高木姉妹の妹・美帆は1500メートルで金がいけるかどうかだが、チームパシュートは確実でしょう」
宮原知子、坂本花織の出場するフィギュアスケート女子は、金メダルが厳しいと見る。
「演技構成点がある程度予想できるが、ロシアのザキトワ、メドベージェワが強すぎる。宮原は上手くいって銅メダルだろうし、坂本も上手くいって一桁順位」(折山さん)
一方、スキージャンプの高梨沙羅はどうだろうか。当初は金メダル確実視されていたが、今シーズンに入ると、それまでの無敵の女王ぶりが潜め、出場したワールドカップ個人戦計10戦では、表彰台には何度も立つも一度も優勝できなかった。勝てない高梨に「不振」「金メダル無理」と報道するメディアも出始めた。
ただ、折山さんは前向きに見ている。
「高梨は厳しい状態だけど、金メダルの可能性はある。今シーズン台頭したルンビ(ノルウェー)やアルトハウス(ドイツ)は、シーズン開幕から調子が良い。前回のソチ の時では、シーズン絶好調だった高梨が調子の並を落として、オリンピックを迎えた。実際、1月28日のW杯(スロベニア・リュブノ)では、連勝していたルンビが2位で、ベテランのイラシュコ(オーストリア)が優勝した。高梨は4位だったがポイント差は小さく、風の条件が悪い中で結果を出した」