実は、小沢氏が民主党代表になったとき、私は小沢氏から「仙谷由人氏を幹事長にしたいので仙谷氏に頼んでほしい」と求められた。はっきり言うと、小沢氏の民主党入りに公然と反対したのは仙谷、枝野両氏であり、小沢氏は私が両氏と親しいのを知っていた。私は小沢氏の決断をおもしろいと思い、仙谷氏に直接、打診した。仙谷氏は仰天したが、長く考え、「枝野に聞いてくれないか」と言った。枝野氏が賛成すれば幹事長を受けるというわけだ。そこで枝野氏に電話で問うた。枝野氏も仰天し「そんな大変なこと、即答できない。一晩考えさせてほしい」と言った。翌日、「仙谷氏が受けると言うなら仕方がないが、僕に問われれば反対だ」と答えた。仙谷氏に伝えると「それでは、小沢さんにはなかったことにしてほしいと言ってください」と頼まれ、そのとおりを伝えた。
つまり、枝野氏は民主党で最も小沢氏を嫌っていた人物なのだ。その枝野氏と小沢氏が会談した。もちろん、私は両氏に直接会い、ホンネを確かめた。19年の参院選で、なんとしても自公を過半数割れにすると、2人とも強い口調で語った。
※週刊朝日 2018年2月9日号