「同乗していた妻に、後続車の危険行為をビデオに収めてもらい、それを証拠として民事裁判を起こし、10万円の賠償金が認められました。刑事告訴も有効でしょう。告発なら第三者がおこなうこともできます。最近はドライブレコーダーの装着率も高いので、証拠をしっかり残し、後から警察に被害申告をすることを考えてください」
一方で今回の事件では、追突した後続のトラックにも同情の声が上がっている。もし、自身がこうした現場で後続車のハンドルを握っていたら、やり切れないだろう。しかし、被害者の夫婦が死亡した直接の責任は、あくまでも衝突した後続車にある。追い越し車線といえども、突然渋滞することもあれば事故車が止まっていることもある。前方の障害物を避けられる速度と車間距離を保つのが鉄則だ。(交通ジャーナリスト・柳原三佳)
※週刊朝日 2017年10月27日号