2017年度中の議員報酬の20%削減、待機児童対策に昨年度の1.4倍の予算を計上、奨学金の拡充による私立高校授業料の「実質無償化」など、一定の成果は上げているものの、広げた大風呂敷ほどの「大改革」が実現できたとは言い難い。都政新聞の平田邦彦主筆がこう語る。
「小池氏は話題性を重視して刹那的に物事を決めているような印象です。都政を熟知する都職員を遠ざけ自身が連れてきた“ブレーン”のみを重視する。知事の下で能力を発揮したがっている職員たちは忸怩たる思いを抱えています。『口角を上げて説明を聞いているあの笑顔が怖い。本心が読めない。過去の経緯を無視し、思いつきで決めているのではないか』との声も。まだ行政府の長という意識が薄く、政治家としてのパフォーマンス優先。『自分ファースト』になってしまっているのではないでしょうか」
課題を満載しつつも、止まりそうもない国政への流れ。「小池劇場」のから騒ぎは、いつまで続くのか。(本誌・小泉耕平)
※週刊朝日 2017年7月14日号より抜粋、加筆