まずは入れ墨を…(※イメージ)
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 野球界のヒーローから一転、覚醒剤取締法違反で起訴された清原和博被告(48)。元PL学園高校野球部で先輩だった清水哲氏が、清原被告との思い出を明かし、エールを送る。

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 罪を認め、しっかりと更生してくれることを願っています。清原はPLの1年後輩です。PL学園高校の時代はいろんな思い出がありますよ。いっしょに風呂に入ったり、ご飯食べたり、カブトムシをとりに遊びに行ったりしましたから。桑田(真澄)は涙を見せたことがないけれど、清原はしょっちゅう泣いてました。寮生活でホームシックになって「家に帰りたい」と泣く。試合で打てなくて泣く。感情が表に出やすいタイプだと思います。後輩だけど、清原にはバッティングをよく教えてもらっていました。あいつのバッティングは4番だからというのではなくて、やっぱりすごかったんです。

 バットを振ったときにひじが曲がっていたら、「もっと伸ばすんです」。上体だけで振っていたら、「こうやって腰を使って打つんですよ」と、教えてもらった覚えがあります。私は同志社大学時代、関西リーグでの試合で、二塁へ盗塁するときに首の骨を痛めてしまい、野球ができなくなりました。移動には車イスを使うようになりました。清原は入院先や自宅へも、お父さんと一緒によく来てくれました。清原が西武ライオンズに入団して1年目のルーキーイヤーには、「清水さんの分までがんばるから、見といてくれ」と言ってくれました。それからも、帰省のたびに来てくれましたよ。清原はこれからも、帰るところは野球しかないと思う。まずは入れ墨を消すところから始めないとダメ。声をかけてくれればいつでも、また会って、昔話でもしたいです。

(本誌・上田耕司、秦 正理/今西憲之)

週刊朝日 2016年5月27日号