神域に敷かれた玉砂利を一歩一歩、踏みしめるように歩く愛子さまは、やや緊張した面持ちに見えた。その2メートルほど前には、薄い緑色の絹の参拝服に身をつつんだ雅子さまがいる。厳粛な空気が張り詰めるなかではあったが、皇太子さまと雅子さまの表情は明るい。
皇太子ご一家は三重県伊勢市を訪れ、7月29日、伊勢神宮を参拝した。皇室の方々は、節目の折に、皇祖神が祀られる伊勢神宮を参拝する。伊勢神宮では昨秋に、20年に一度、社殿を建て替えてご神体を移す式年遷宮が執り行われた。それを受けて今年の3月には、天皇、皇后両陛下が参拝し、この日に皇太子ご一家が続いた。
雅子さまは、前回の式年遷宮の翌年以来20年ぶり。今春、学習院女子中等科に入学した愛子さまは、はじめての参拝となった。ご一家の祈りは、どのようなものだったのだろうか。
※週刊朝日 2014年8月15日号